現代では学問の神様として祀られている『菅原道真』。
秋に熊本県八代市にある【五家荘】へ行ってから、菅原道真公の愛した梅を見に、どこかへ行こうと思っていた。
平家の落人伝説の残る五家荘ではあるが、平家よりも菅原道真の方に親しみを覚えてしまっている。
その菅原道真が逃げたとされる鹿児島県の【藤川天神(菅原神社)】へ臥龍梅を見に行ってきた。
五家荘に行った時の話はこちら
藤川天神(菅原神社)
鹿児島県の藤川天神
藤川天神(菅原神社)は、鹿児島県の薩摩川内市にある神社。
『天神』とは、菅原道真の神格名『天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)』の略称でもあるそうだ。天神様にそんなに長い正式名称があったとは。
そして住所が【鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川】であることから、藤川天神と親しまれている。
なぜ菅原道真が鹿児島に?
歴史上の菅原道真の最後は、左遷された太宰府で二年後に病死。
しかし、ここ薩摩では藤原時平の陰謀を恐れた道真は、病死を装い鹿児島へ舟で渡ったという話になっている。
藤川で静かに余生を過ごしたとされているが、もしそれが真実ならば「祟り神」「怨霊」扱いされてさぞ悔しかったであろう道真。
菅原道真と梅
過去記事でも書いたが、菅原道真は梅を愛していた。
道真の梅の詠は、まるで恋文の様だ。
人形遊びをする子どものように、道真にとって梅は心の中を移す鏡、話し相手。
お友だちであり、「もう一人の自分」だったのかもしれない。
菅原道真が子どもの頃に詠んだ和歌はこちら
臥龍梅
臥龍梅と書いて「がりゅうばい」と読む。
老いた枝が地を這う姿が、龍が地を這うように見えることから臥龍梅というそうだ。
本当にそのように見えるものだから、梅の木たちが今にも動き出しそうでもある。
これは菅原道真が植えた一株の梅が繁茂したと言われており、その数300株。
そのうちの社殿側55本は国の天然記念物に指定されている。
菅原道真の墓
ここは【菅原道真公の墓(伝説地)】。
枯れた木を囲ってあるのだが、これが道真が植えた一株の梅なのか、もしくは道真を埋葬後に植えられたのか。
そもそも道真は鹿児島にきたのか、ここに眠っているのは誰なのか、ミステリーだ。
なんとなく、ウォーターマークをつけるのがはばかれるのでそのまま載せることにした。
※ウォーターマークとは、自分の画像に対する印の透かしマーク(このブログ内でいつも画像につけているマーク)
まとめ
菅原道真が逃げたとされる鹿児島の東郷町藤川には、それはそれは美しい臥龍梅が咲いていた。
梅をこのように観ることは初めてであったが、道真が愛でた梅という花の魅力を知ることが出来た。
この立派な梅園を見れば、菅原道真が今もここにいるような気がしないでもない。
そろそろ花は散る頃であろう。
来年の3月、道真公の梅を見に鹿児島へ行ってみてはどうだろうか。
【藤川天神】(菅原神社)
〒895-1102 鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川1267