五家荘 平家の里 秘境の紅葉③菅原道真・平家の館

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九州

【平家の里 五家荘 秘境の紅葉①ー②】の続きである。

寺構えならぬ神社構えの朱色の建物が、平家の歴史を紹介する【平家伝説館】。

五家荘には、平家伝説の他に菅原伝説も伝わっていることが書いてある。

文言は違うが、簡潔にまとめるとこんな感じか。

↓ ↓ ↓

むかしむかし、無実の罪をきせられ、京都から福岡県の太宰府へと流された菅原道真。

道真の死後、無実であったことが明らかに。

菅原道真には子がおり、仕返しを恐れた藤原一族は二人の男子を亡き者にしようと兵を送る。

二人はこの五家荘へ逃げ隠れ、名を変え密かに暮らした。

各地の落人伝説

令和の時代にあっても、これだけ困難な道のり。平家にしろ、菅原道真の子孫にしろ、この地に辿り着いた時にはさぞかしホッとしたであろう。

平家が住んでいたであろう家(復元)の「緒方家」は、445号線に行けば見学できるそう。

菅原道真の子、の子孫が住んでいたであろう家の復元は左座家(ぞうざけ)といい、52号線に存在する。

壇ノ浦の戦い後、逃げる平家一門。一門を率いた平清盛の孫、平清経は姓を緒方に変え、平家一門は一帯に分かれ住んだ。

こういった話はロマンがあるが、伝説の域を出ないところがもどかしい。

真実かどうか定かでないのは、見つからずにうまく隠れきれていた証拠ということだろう。

「平家落人の守り神」と書かれた美女のタペストリー。

守り神の名は「鬼山御前(おにやまごぜん)」。

縁結び祈願

平安時代末期に屋島の戦いで那須与一が落とした扇を持っていた官女玉虫御前は、鬼山と名前を変え岩奥に落ち延びたと言われています。

平家の追討に来た与一の息子那須小太郎を追いかけ引き留めるうちに愛が芽生え結ばれたと伝えられています。

鬼山御前と那須小太郎が結ばれた この五家荘で縁結び祈願をしませんか

うん、何回読んでも理解が出来ない。

たぶん平家側の玉虫御前という女性と、源氏側の那須小太郎のロミジュリ物語だろうとは思うが、与一の扇と引き留めがどう関係あるのか。

玉虫御前が「行かないで」「帰らないで」と与一を引き留めて、根負けした小太郎は結婚することにしたのか?

その2人の愛にあやかって縁結び祈願が出来る場所【平家の館】があるらしい。

が、一体どこにあるのか分からない。ウロウロしてもそれらしき場所は見つけられなかったので、お食事処で尋ねる。

足元が悪いので気をつけてくださいね、と親切に教えてくださった。

あった、建物右側に貼り紙がしてある。

建物に沿うように曲がる。

先ほどの【平家伝説館】から少し山道を登る。

スニーカーなどの方が安全ではあるが、そんなに距離はないのでそれ以外の履物でも心配するほどではないだろう。

その道から見える景色。これはここにこないと見えない景色。

ちいさい神社のようなものが見えてきた。

ここが縁結び祈願の場所で間違いないだろう。

神社らしき建物の戸は開いていない。もっと早い時間帯なら開いていたのか、どうだろう。

神社のおみくじのように紅白の紐がびっしり結び付けられている。ちょっと奇妙な画ではあるが、沢山の女子やら男子やらマダムやら紳士やらが縁結びを願って紐を結っているということ。

これだけの数の人たちが誰かに愛を向けているということ。うん、日本は平和だ。

左の木箱にこの紐が置いてあるのを見付けた。

「縁結び祈願 願掛け水引 1本 100円」

せっかくなので結んでいこう。

そうだ、入り口で買ったお守りだかストラップだか分からない根付けの写真も撮っておこうとバッグから取り出す。

んっ?この右側のは紅白の紐ではないのかっ?!

「げんぺいつむぎ」は水引の特典付であったようだ。

あぶないあぶない。あやうく木箱に100円投入するところだった。

それに、縁を結びたい小太郎を2人ピックアップしないといけなくなるところだったではないか。

二重叶結び(緩帯結)という結い方を見本にならって結ばなければならないのだが、難しすぎてさっぱりだ。

何度もやり直すが絵の通りにならない。

早く吊り橋にいかないといけないのに、という焦りから余計に手元が狂う。というよりお手洗いに行きたくなって、それどころではない。

もう諦めた。今にも解けてしまいそうな二重叶結び。

先ほどの紐の山に引っ掛けるようにして立ち去る。

私の願いは鬼山御前と小太郎に届いたのだろうか。

私は何を願ったのだろうか。

私は願ったのかさえ覚えていない。

急ぎ足で下る。

私が最後の客かと思われたが、最後の一名がいたようで少しほっとする。日の入りが近い時間帯に秘境にひとりぼっちというのはなかなかに恐怖だ。

目とカメラにこの景色を焼き付ける。

もう泣いてしまいそうな美しさよ。

生きてきたなかでいまのところ、この日が1番の紅葉じゃないか。

またいつか、どこかの紅葉がこの日を抜くことになるんだろう。

ありがとう、平家と菅原さん!

きっとあなた達がここへ逃げてきていなければ、私がこの景色に出会うことはなかったでしょう。

そんな菅原さんの愛した梅の木を今度はどこかへ見に行こう。

菅原道真は11歳の頃にこのような詩を詠んだそうな。

【月夜見梅花(げつやにばいかをみる)】

月耀如晴雪(月の輝くは 晴れたる雪の如し)

梅花似照星(梅花は照れる 星に似たり)

可憐金鏡転(憐れむべし 金鏡転じて)

庭上玉房馨(庭上に玉房の馨れるを)

♪ 今宵の月は〜晴れた日の陽を浴びた雪のように〜ああ〜輝いているさ〜 

♪ 梅の花は〜月明かりに照らされて〜ああ〜星のようさ〜 

♪ 月明かりと〜庭の梅の香〜素晴らしき日さ〜

こんな感じの詩らしい。

もうすぐ梅の時期。月の綺麗な日に、梅を眺めながら月夜見梅花を唄ってみよう。

この記事を書き終える頃、鬼山御前と小太郎のラブストーリーの全容が分かった。

どうやら平家伝説館の中でそのドラマを見れたようだ。

鬼山御前こと玉虫御前は、小太郎に「帰らないで」とすがったのではなかった。平家討伐にきた小太郎初め源氏一派が、平家一門の隠れ家に近づかないように引き留めていたが二人は恋に落ちてしまったという話。

玉虫御前さん、なんか、ごめん。

【五家荘 平家の里】

  • 〒869-4512 熊本県八代市泉町樅木160−1
    • 電話 0965-67-5372
    • 開館時間 8:00〜17:30(12月〜3月は、9:00〜17:00)
    • 定休日  火曜日
    • 入場料  大人410円 子供200円
    • 駐車場  50台可
    • トイレ  有り
五家荘平家の里 · 〒869-4512 熊本県八代市泉町樅木160−1
★★★★☆ · 観光名所
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