旅行ブログ最初のお出かけ記事が、旅行紀ではないのも私らしいといえば私らしいのだが、念願の開聞岳に登ったって話。
開聞岳
鹿児島県指宿市にある山「開聞岳」
薩摩富士とも呼ばれる美しい輪郭
海と空とのコントラスト
5年越しの
2017年に間近で観て以来、いつか登りたいと思っていた。けれど経験者達から聞こえてくる声は「きつい」「暑い」
確かに鹿児島の南であること、海抜の低いところにあること。暑いのは想像がつく。
きついという理由は、登っている最中ほとんど眺望が期待出来ないこと。そして、ぐるりと一周する形で登るため、標高以上の距離を歩く必要がある、ということらしい。
そんなことだから、同行者を得られず登る機会を逃して早5年。
それが突然、開聞岳に登ろうと思った。秋だからそろそろいいだろうという理由かもしれないし、なぜ前日に思い立ったかは分からない。
隣町は雨
指宿スカイラインという有料道路を走っていると、窓の外は雨。
天気予報は曇りであったはずだが今は秋。
◯◯と秋の空、車は登山口を目指す。
分かってた
雨は降っていなかった。桜の花も狂い咲いている。
晴れ人間の自分が、雨に降られる確率は低いことは分かってた。
以前使われていたであろう駐車場は閉鎖されていたので、少し離れた駐車場に止める。
登山口は既に2合目。
開聞岳登山 秋の開聞岳
登山道に押し迫る勢いの木々。夏のあとだから仕方がない。虫が邪魔をしないだけマシだと思おう。
2.5合目にきたら、横道があることを知った。
この左の道を行った先にも駐車場があるらしい。
【開聞山麓自然公園】こっちの駐車場と登山口の方が多く利用されているとか。
駐車場から約30分、まだまだ3合目。
ひたすらこんな道を歩く。変わり映えのしない景色にやや萎えてくる。
蒸し暑さで息苦しい。初夏以来の山だったので、飲み水の量を失敗した。500mlのお茶を調整しながら口に含む。
4合目の看板を見落とした。
歩き初めて1時間5分、5合目。
久方ぶりの外の景色。海の向こうに大隅半島。頂上での絶景を堪能するため、ここでは軽めに景色を楽しむ。
気分を一心して頂上を目指す。
山の恵み
自然はこうして季節を教えてくれる。
これが山を登る楽しみの1つ。
岩がゴロゴロするようになってきた。
サルノコシカケを見つけると、ついつい写真を撮りたくなる不思議。
サルは見当たらない。
歩き初めて約1時間半、ようやく6合目。
まだまだ道はつづく。
1時間47分、7合目。先が見えてきた。
仙人洞
【仙人洞】
昔、山伏たちの修行所となっていたらしい洞窟。珍しく看板があったので、とりあえず写真を撮る。
「木切れなどの投げ込み禁止」しか目に入らず、ゴミ捨て禁止の看板だと思い読まずにスルーした。
2時間05分。8合目まできた。
長靴を履いた身軽な男性とすれ違う。早々に私を追い越していった、たぶん山の関係者とおぼしき方から「これからが険しいですよ」と教えてもらう。
5合目を過ぎたあたりから冷えた風が吹き込み、疲れも落ち着いていたので、ここから険しくなるイメージが湧かなかった。
気合いを入れなおす
こういうこと。ここから鎖場を登っていく。
グリップ付のグローブを装着。
目の前が霧に包まれてきた。どうやら雲の中に入ったらしい。
パンツのポケットに入れていたスマホが足の可動域を狭め、足をあげるたびに痛みを感じていた。
ここからは集中して岩に臨むためスマホをザックにしまい、Tシャツの上に防水ジャケットを羽織る。
気合いは入れた。ロープは使わずにサルが猿山を登る姿で岩を登る。
トレッキングポールが劣化のため伸縮しないので、ポールを先に置きなおしながら一歩一歩進む。
見下ろすと、とんでもないところを登ってきたなという恐怖感。
山頂で震えながらごはん
歩き始めて2時間50分。ついに山頂へ。
標高924m、日本百名山からの景色である。
360度、海の景色は・・・池田湖は・・・
ここは雲の中である。ははははは、面白い。
ダウンを着込み、震えながらお弁当(コンビニ弁当)を食べる。
下山時は湿った岩で滑らないように慎重にいく。
余計な力が足に加わっているので、筋肉痛は避けられないと悟る。
そしてこんな時にトイレに行きたくなる。足が痛いんだか、トイレに行きたいんだか頭の中が騒がしい。
行きに通りすぎた仙人洞(深い洞窟)が、ふと目に入る。トイレにちょうど良さそうな隠れ家に思えたが、なんとなくやめた。
帰ってから写真を見返してみて、あの洞窟が神聖な場所だったことを知る。ここで用を足さずに居て良かったと、罰当たりな事を考えた自分を反省した。
16:45ころ、下山。
下山5合目あたりでは、陽がさしてきた。
相変わらず、美しい。このテッペンにさっきまで居たと思うと時空間が一瞬揺らぐ。
2年前の約束
なぜ急に登ろうと思い立ったのか理由は分からないが、2年前「この時(2022年10月下旬)までには登ろう」と発言していた事を、準備をしながら思い出した。
どうやら私は、2年前の自分との約束をギリギリで叶えにいったらしい。
そしてこれを書きながら、2年前の指宿で「願えば叶う!」と言ったピザ屋の店主の声が頭に響いた。
次へ向けて
快晴の日に再び登る目標が出来た。
経験者が語っていたように、片道3時間の工程と鎖場はなかなかに大変だった。
山に慣れていない人を連れて行くのは、躊躇する山ではあるように感じた。
しかしながら、だいすきな山である開聞岳がこれまで以上に親しみのある山になった。
タイムライン
10:43 13:33
駐車場→山頂
登り所要時間 2時間50分
- 10:43駐車場
- 不明2合目 登山口
- 11:062.5合目
- 11:113合目
- 不明4合目
- 11:485合目
- 12:116合目
- 12:307合目
- 12:488合目
- 13:119合目
- 13:33山頂
まとめ
開聞岳登山は、標高に対してなかなかに大変なものであった。
しかし、晴天の日に頂上から見渡す景色は綺麗であろうことが想像ができるので、いつかリベンジを行いたい。
くれぐれも少ない飲み物で山に入らないように。これは今回の教訓である。
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